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なぜ耳から離れない? サトームセンのCMが残る理由

数十秒の歌が、二十年たっても頭の中で鳴る。サトームセンのCMが「耳から離れない」と言われる理由を、ほどいてみます。

なつかしさ ★★★★★

このページの要点

  • サトームセンのCMは、擬人化されたマスコットが歌い踊るだけの構成で、商品や値段を並べない作りだったとされる。
  • 初代の映像は1990年に放送が確認され、2004年頃まで10年以上同じ映像が使われ続けたと言われている。
  • CMソングは店頭でも流れ、秋葉原では他店の歌と混ざって聞こえたという回想がある。
  • 曲の終わりの旋律が他社のサウンドロゴに似ているという見方もあるが、由来は断定できない。

関連する動画

ファンが投稿した動画で、公式のものではありません。投稿者の都合で見られなくなることがあります。

【10分耐久】サトームセンCM(投稿:赤まむしチャンネル)YouTubeで見る

気づくと口ずさんでいるあの曲

お風呂に浸かっているとき。駅のホームで電車を待っているとき。ふと、あの軽やかなメロディが頭の中で流れ出す。サトームセンのCMソングを知っている人なら、一度はそんな経験があるのではないでしょうか。

テレビを見ていたのは、もう何十年も前のことです。店舗がなくなったのは2007年12月、会社そのものが消えたのは2013年。それなのに、メロディだけは妙にはっきり残っている。不思議ですよね。

読者A

歌詞を全部は思い出せないのに、メロディだけ頭で回るんだよね

この記事では、「なぜ残るのか」を、わかっている事実と当時の空気から考えてみます。もちろん正解はひとつではありません。「こうだったのかも」という読み物として、気楽に付き合ってください。

同じ映像が十年以上流れ続けた

まず大きいのは、とにかく長く流れたことです。初代のCMは、1990年(平成2年)の放送が確認されている最古の例とされ、2004年頃まで、10年以上にわたって同じ映像が使われたと言われています。放送開始が1990年より前かどうかは、わかっていません。

  • 初代CMの放送が確認されている最古の例
  • 同じ映像が使われ続けたとされる時期の終わり
  • フルCGの2代目CMに刷新
  • 店舗がすべてヤマダ電機に転換

子どもの頃にこのCMを見ていた人にとって、これは「毎年のように同じ歌を聞いていた」ということです。流行歌は数か月で入れ替わりますが、このCMは10年以上、変わらずそこにありました。

しかも、CMの映像が変わらないということは、歌とダンスと画面が、毎回まったく同じ組み合わせで頭に入るということでもあります。耳だけでなく、映像の記憶ごと繰り返し上書きされたわけです。

商品を売らない、歌と踊りだけのCM

もうひとつの特徴は、CMの作りです。ニコニコ大百科は、同じ時代の他の家電量販店が「安さ」や「セール」を前面に出していたのに対し、サトームセンは独特の曲とダンスだけで構成されていたと説明しています。

初代の映像は、ミニチュアのストップモーションで作られたとされ、擬人化されたマスコットの「じゃがお」と「じゃがこ」が踊りながら歌います。最後にロゴが出て終わる、という流れです。

じゃがお風

値段の話はしないよ。踊って歌って、最後に店の名前を覚えてもらえばいいのさ

値段やセール期間の情報は、見るたびに変わります。けれど、歌と踊りは変わりません。「情報」ではなく「音楽」として記憶に入ったから、情報のように古びなかった、という見方ができそうです。

📼

映像はCGではなく、人形を少しずつ動かして撮るストップモーションとされています。ニコニコ大百科は「CGは一切使われていない」と説明しています。

地名がずらりと並ぶ呼びかけの気持ちよさ

サトームセンのCMは、曲の最後に地名と店名を結びつけて呼びかける構成だったと説明されています。秋葉原という地名を店名の前に置き、地域に密着した店だと印象づける形です。YouTubeに投稿されたファン動画のタイトルにも、「あなたの近所の秋葉原」という言葉が使われています。

郊外にも店舗があったのに、秋葉原を強く打ち出していた。ここが、サトームセンらしさの核だったのかもしれません。詳しくは秋葉原といえばこの店のページで触れています。

ここで面白いのが、聞き手の記憶の仕方です。ある掲示板には、地名の並びを「路線のように」覚えていた、という書き込みがあると紹介されています。地名が連なるフレーズは、移動の記憶に近い形で頭に入りやすいのかもしれません。

「サトームセン」を「サトーム・セン」だと思っていた、という読み違いの話も語られています。区切り方まで含めて、耳で覚えた人が多かったことを感じさせます。

店頭でも、街でも聞こえた

CMソングは、テレビの中だけのものではありませんでした。店頭でも繰り返し流れていたとされています。秋葉原では、別の電器店の歌とサトームセンのCMソングが混ざって聞こえ、独特の雰囲気を作っていた、という回想もあります。

テレビで見る。店先で聞く。街を歩いていても耳に入る。入口がいくつもあるぶん、記憶に定着しやすかったのではないでしょうか。

ある個人の感想では、サトームセンのCMが頭に浮かぶとき、同じ電気街のほかのCMソングも一緒によみがえったそうです。電気街のCMソングは、まとめてひとつの記憶の引き出しに入っている人が多いのかもしれません。

似たメロディの話と、聞き返す楽しみ

曲の終わりの部分が、あるみそのサウンドロゴに似ている、と話題にする個人サイトがあります。ほかにも似た旋律のCMを並べて整理しているのですが、サトームセンの曲がそれを引いたのか、偶然なのか、資料は結論を出していません。作詞・作曲の担当も資料によって表記が分かれるため、ここでは断定を避けます。

大事なのは、似ているかどうかの正解探しよりも、「どこかで聞いたことがある気がする」という感覚が、耳に残りやすさの一因かもしれない、という点です。初めて聞くのに懐かしい。そんな旋律は、記憶に居座りやすいのでしょう。

💡

似ているという話は個人の考察です。公式な説明や制作側の証言は見つかっていません。話のタネとして楽しむくらいがちょうどいいと思います。

久しぶりに聴いたときの、あの感じ

大人になってから動画サイトで聴き直して、「あ、この曲だ」と一瞬で記憶が戻った、という人は少なくありません。10分間流し続けるファン編集の動画が投稿されているくらいで、くり返し聴きたくなる人がいることがわかります。

聴き直すなら、初代と2代目を聞き比べるのも楽しい方法です。2代目はジャズ風のアレンジで、雰囲気ががらりと変わります。違いは2代目CMのページで整理しています。

ただ、頭の中で鳴り続けるのがつらいという人は、あえて全部を聴き通してしまうと、案外すっきりするかもしれません。おすすめの方法はCMをもう一度見る方法にまとめました。

あの歌がなぜ残ったのか、本当のところは誰にもわかりません。でも、残ってしまったものは仕方ない。同じ歌を覚えている誰かと「あれ、なんだったんだろうね」と笑い合えるなら、それだけでもう十分なつかしいのだと思います。

よくある質問

サトームセンのCMはなぜ頭に残るの?

短い曲が同じ映像で10年以上くり返し流れたこと、音とダンスだけで構成されていたこと、店頭でも同じ曲が聞こえたことが重なったためと考えられます。ただし理由は人それぞれで、ひとつに決められるものではありません。

サトームセンのCMの終わりの旋律は他のCMに似ている?

他社のサウンドロゴと似ていると話題にする個人サイトがあります。どちらが先か、意図的か偶然かは、はっきりしていません。

サトームセンのCMソングは今でも聴ける?

コンピレーションCDやカラオケ、ファンが投稿した動画などで触れる方法があります。詳しくは「もう一度見る方法」のページにまとめています。

参考にした情報